ラシャ鋏





長い間ご苦労様、お疲れ様でした。
このハサミが出来たのは昭和の初期頃ではないかと思います。ずいぶん長い間活躍してきたことでしょう。
ハサミはいつまで研ぎなおして使って行けるのか。このハサミを例にとってお話いたしますと、まずどこまで研ぐことが出きるかと言うと、最初の刃幅の三分の一位までが気持ち良く切れる限界と思います。
次にネジの耐久力も鋏の寿命に影響します。この鋏のネジは現代のものに比べ細く約半分くらいの太さで、しかも鉄製です。現代のものは真鍮製で錆びずに太いネジになっています。
そんな訳でこのハサミは残念ながら、研ぎなおしの修理はお受けできませんでした。